宝塚歌劇宙組公演『アナスタシア』観劇レポート

宝塚歌劇宙組公演『アナスタシア』観劇レポート

はじめに

あけましておめでとうございます。

2020年、「幕が開く」ということのありがたみをひしひしと感じる1年でしたね。

2021年はそのありがたみを忘れずに、かつ以前のように安心して劇場に通える日々が来るといいですね。

本日は、そんな感謝の気持ちを胸に、大切に通った宙組大劇場公演『アナスタシア』の観劇レポートです。

観劇レポートというよりもはやオタクの叫びです。

別の記事で映画との比較する予定なのでここでは思う存分騒がせてください。

まだ見てない方はネタバレ注意!

ではでは、レッツゴー!

概要

あらすじ

20世紀初頭のロシア、サンクトペテルブルク。
ある年の夜、ロシア帝国皇帝ニコライⅡ世の未娘アナスタシアは、大好きな祖母であるマリア皇太后から小さなオルゴールを手渡される。 “このオルゴールから流れる音を聞いたら私を思い出して”。皇太后はそう言い残し、パリに移住する。
時は流れ、17歳の美しいプリンセスへと成長したアナスタシア。しかし、王宮での舞踏会の最中、ボリシェヴィキの攻撃を受け一家は死亡、ロマノフの栄華は終焉を迎えるのだった―。

ロシア革命から10年の時が過ぎたが、サンクトペテルブルクは未だ黒乱の中にあった。皇帝一家の中でアナスタシアだけが生き残ったのではないか…。街にはそんな噂が広がっていた、そんな混沌とした世の中を、悪事に手染めながらも生き延びてきた詐欺師のディミトリは、アナスタシアを探し出した者に皇太后から莫大な報奨金が支払われるという話を耳にし、相棒のヴラド・ポポフと共に大掛かりな計画を企てる。アナスタシアに似た人物を探し出し、報奨金を騙し取ろうというのだ。
ディミトリ達は、早速 “アナスタシア役”のオーディションを始めるが、目ぼしい者はなかなか現れない。そんな時、出国許可証を手に人れたいと一人の娘がディミトリを訪ねてやってくる。彼女には幼い頃の記憶がなく、 “アーニャ”という名前すらも、病院で付けてもらったものだという。 “パリで誰かが私を待っている…”そう語る娘に興味を抱いたディミトリは、彼女をアナスタシアに仕立てようと決めるのだった。歴史や行儀作法、ダンスなど、アーニャは様々なレッスンを重ねていくが不安を隠せない。

ディミトリは、そんな彼女に闇市で買ったロマノフのものだというオルゴールを手度す。すると誰にも開けられなかったオルゴールの蓋をアーニャが簡単に開き…。どこか懐かしいオルゴールの音色―。アーニャは違い記憶の世界へと誘われていく…。
それまでもディミトリは資金調達に奔走していたがパリ出発の目途は立たないままであった。するとアーニャが、一粒のダイヤモンドをディミトリに差し出す。それはアーニャが病院にいた看護婦から下着に縫い付けてあったと渡された、大切なものであった。アーニャはディミトリを心から信じようと決めたのだ。様々な困難を乗り越え、ディミトリ、アーニャ、ヴラドは、皇太后がいるパリへと向かう―。

一方、ロシア新政府はアナスタシア生存の噂について調査を進めていた。ロマノフ一家を銃殺した男の息子である新政府の役人グレブ・ヴァガノフは、尊敬する父親と同様に命令に従い生きてきた。かつて街中で出会い心奪われたアーニャに対する想いと絶対である任務の間で揺れ動くグレブだったが、”アーニャがアナスタシアであれば銃殺せよ”との命を受け、パリへと向かうのだった。

華やかなパリの街。ディミトリは、アーニャの事を知れば知るほど、彼女をただの“アナスタシア役”だとは思えなくなっていた。あるバレエ公演の終演後、皇太后の側近でヴラドの元恋人リリーの協力を得て、ついにアーニャは皇太后との面会を許されることとなるが…。

宝塚大劇場宙組公演『アナスタシア』公演パンフレットより引用。

楽曲

1幕

Once Upon A December
あの日の12月

A Rumor In St.Petersburg
ペテルブルクの噂

She Walks In
彼女が来たら

In My Dreams
夢の中で

The Rumors Never End
新たな噂

Learn To Do It
やればできるさ

Nevsky Prospect
ネフスキー大通り

The Neva Flows
ネヴァ河の流れ

The Neva FlowWs(Reprise1)
ネヴァ河の流れ(リプライズ1)

The Neva Flows(Reprise2)
ネヴァ河の流れ(リプライズ2)

My Petersburg
俺のペテルブルク

Once Upon A December(Ensemble)
あの日の12月

Stay,I Pray You
惜別の祈り

We’ll Go From There
新たな旅立ち

Traveling Sequence / Stll
旅の場面/それでもまだ

Journey To The Past
過去への旅

2幕

Paris Holds The Key(To Your Heart)
パリは鍵を握ってる

Paris Holds The Key(Reprise)
パリは鍵を握ってる(リプライズ)

Close The Door
扉を閉ざして

Land Of Yesterday
過去の国

The Countess And The Common Man
貴族とただの男

Reprises; “The Countess And The Common Man” and “Land Of Yesterday”
貴族とただの男、過去の国(リプライズ)

A Nightmare
悪夢

In A Crowd Of Thousands
幾千万の群衆の中

A Triving At The Ballei / Meant To Be
バレエに到着/ヴラドの後悔

Quartet At The Ballet
バレエでの四重唱

Everything To Win
すべてを勝ち取るために

Once Upon A December(Reprise)
あの日の12月(リプライズ)

She Walks In(Reprise)
彼女が来たら(リプライズ)

The Press Conference
記者会見

Everything To Win(Reprise)
すべてを勝ち取るために(リプライズ)

Still(Reprise)
それでもまだ(リプライズ)

The Neva Flows(Reprise)
ネヴァ河の流れ(リプライズ)

Once Upon A December(Reprise)
あの日の12月(リプライズ)

キャスト

●主なキャスト

ディミトリ       真風涼帆
アーニャ        星風まどか
グレブ・ヴァガノフ   芹香斗亜
マリア皇太后      寿 つかさ
アレクサンドラ皇后   美風舞良
マルファ        花音舞
ボリーナ        綾瀬あきな
イポリトフ伯爵     凛城きら
レオポルド伯爵     松風輝
ゴリンスキー      美月悠
グレゴリー伯爵     星月梨旺
警官          春瀬央季
ヴラド・ポポフ     桜木みなと
警官          七生眞希
リリー         和希そら
ドーニャ        瀬戸花まり
ミハイル        秋音光
セルゲイコンスタンチン 紫藤りゅう
闇商人         秋奈るい
闇商人         水香依千
イーゴリ        留依蒔世
アレクセイ       遥羽らら
グレゴリー伯爵夫人   小春乃さよ
闇商人         穂稀せり
ニコライⅡ世      瑠風輝
闇商人         若翔りつ
同志          希峰かなた
街の男         澄風なぎ
ロットバルト      優希しおん
少女時代のアナスタシア 天彩峰里
オリガ         愛海ひかる
駅員          琥南まこと
サーヴィチ       鷹翔千空
乗客の男        真名瀬みら
タチアナ        水音志保
駅員          惟吹優羽
マリアオデット     潤花
ジークフリート     亜音有星

●全日程出演キャスト

上記出演者に加え、

里咲しぐれ
花菱りず
湖々さくら
雪輝れんや
花宮沙羅
湖風珀

●日程別キャスト

A日程

«宝塚大劇場公演»
11月7日(土)~11月10日(火)
11月21日(土)~11月24日(火)
11月30日(月)~12月10日(木)

«東京宝塚劇場»
2月1日(月)~2月21日(日)

花城 さあや
凰海るの
夢風咲也花
栞菜ひまり
琉稀みうさ
嵐之真
舞こころ
陽彩風華
愛未サラ
美星帆那
葵祐稀
聖叶亜
鳳城のあん*
風羽咲季*
葉咲うらら*
郁いりや*

*は東京宝塚劇場より出演

B日程

«宝塚大劇場公演»
11月12日(木)~11月20日(金)
11月26日(木)~11月29日(日)
12月11日(金)~12月14日(月)

«東京宝塚劇場»
1月8日(金)~1月28日(木)

春乃 さくら
輝ゆう
有愛きい
彩妃花
朝木陽彩
真白悠希
梓唯央
楓姫るる
山吹ひばり
大路りせ
泉堂成
明希翔せい
渚ゆり*
夏南幸*
花咲美玖*
波輝瑛斗*

*は東京宝塚劇場より出演

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【ネタバレ注意】観劇レポート

*2021年1月14日追記

2020年11月22日、28日、12月12日の3回、観に行ってきました。

幕も素敵なんです!

1幕

2幕

ピンク(赤?)と青なの、なにか意味があるんですかね?

ロシアの歴史にあまり明るくないので、また調べてみようっと!

後ろの映像が1幕はロシア、2幕はパリですね…!

ロシアの寒いイメージが青

パリは恋の街やから…ピンク?

よければ皆さんの意見も聞かせてください!

宙組アナスタシア、演出も歌もダンスも物語も全部まるごと最高でした。

シンプルに歌がうまい

宙組さん、元々歌の技術は素晴らしかったですが、

今回はそれが爆発しましたね!

特に

・In My Dreams(夢の中で)
・Stay,I Pray You(惜別の祈り)
・Journey To The Past(過去への旅)
・In A Crowd Of Thousands(幾千万の群衆の中)

について軽ーく語ろうと思います。

もちろんこれ以外も素敵でしたよ・・・。

In My Dreams(夢の中で)

アナスタシアがディミトリ、ヴラドにパリに行きたい理由を問われたときに歌う歌です(たしか)。

まどかちゃん待望のビックソロナンバー!

地声と裏声の切り替えがやっぱりうまくて聞いていてとても気持ち良かったです。

曲の終盤、「決してあきらめない」という歌詞の部分ではしっかりと地声で歌っていて、アナスタシアの強い意志が感じられました。

CD出たらひたすら聞き倒したい1曲です。

Stay,I Pray You(惜別の祈り)

これね!

これね!

はじめアカペラなの!

パリへ向かう列車に乗り込む前の歌で、

ロシアを離れる淋しさがひしひしと伝わってくる曲です。

凛城きらさんのアカペラではじまり、コーラスが入り、オケが入る構成。

りんきらさん、ピッチがぶれないのがほんまに凄い。

コーラス入った後も、オケがまだ入ってないの忘れるぐらい音の厚みが素晴らしくて、本当にこの組はコーラスが素敵だなあと。

「わが故郷に愛を」の部分の哀愁が・・・ほんとに切ない・・・

革命に人生を変えられた人たちのなんとも言えない窮屈な感情が伝わってくるような素敵な曲でした。

Journey To The Past(過去への旅)

アナスタシアと言えばこれ!

映画はアナスタシア一人で歌っていましたが、ここは宝塚。きっちりディミトリも参加します。

冒頭ディミトリが歌う「もう少し 俺の心強くいてくれ」がさ・・・まどかちゃん異動知った後に聞くともうさ・・・しんどいんやわ・・・。

次の曲もそうなんやけど、まかまどのデュエットって2人の声がまじりあってて、それでいてそれぞれの声も聞こえるからそこがすごく好き。

娘役さんの方が上の音歌うから主旋律どっちか分からんくなるデュエットもたまにあるけど、まかまどってそれ無いからしっかり歌詞聞くのに集中できる。

このシーンは歌も素晴らしいけど背景が・・・!

背景がものすごくいい。

最後ぐぐっとパリに寄っていって終わる演出が、歌の盛り上がりを支えてる感じがします。

この曲で1幕終わりやから、幕間になった瞬間歌いだしたくなります。

In A Crowd Of Thousands(幾千万の群衆の中)

この歌まじで泣けるんよね~~~~~

ディミトリが生きてる中で唯一お辞儀をした相手が、パレードの最中に目が合ったアナスタシアなんですよね・・・。

そのエピソードをアナスタシアが思い出して、ディミトリはアーニャ=アナスタシアと確信する重要な曲です。

幾千万の群衆の中目が合った、って、もうこの時から運命の出会いしてますやん!

ディミトリがアナスタシアに惚れるタイミングが個人的にはすこし分かりにくいなあと思っていたんですけど、この歌聞くと、この頃からお互い何か惹かれあうものがあったんかなあと思えます。

この曲もJourney To The Pastと同じく2人の声が絶妙に混じり合っていて、ずっと聞いていたくなりますね・・・。

幾千万のタカラジェンヌになりたい子たちの中から二人が出会えた奇跡みたいなことを考えてしまうと本当に泣けてくる。

これもCD出たら聞き倒したい1曲です。

美しい映像の背景

最近多いですね!背景が映像!

下手すると気持ち悪いぐらいリアリティあって背景だけ浮いちゃってる!みたいなことがあるんですけど、アナスタシアの背景は舞台ともマッチしていてとてもよかったです。

列車に乗っているシーンは特によかったですね!

進む方向に合わせて木の角度が変わっていって、臨場感ある演出になっていました。

あと「My Petersburg(俺のペテルブルク)」のシーンもペテルブルグの街並みがぐんぐん流れていって、ディミトリが街の隅々を歩きながら俺の街!!!と歌っている感じがとても出ていました。

変にテカテカしてないし、ほどよいCGでこれはぜひ他の演目で背景映像使うときもお手本にしてほしいと思いました。

Journey To The Pastのラストもめちゃんこええのよ・・・。

アナスタシア、ディミトリが思い描いているキラキラのパリがそのまま出てきてて、あああよかったねえ・・・って気持ちになります。(どこの親戚のおばちゃんや)

背景の画面キャプチャ的なやつできたらPCの壁紙にしたい。(真顔)

She Walks In に組み込まれた感情

こちらでも0:45あたりから歌われてますね!宝塚版の新曲です。

初めて観劇した時、あまりよろしくない計画立ててる割にShe Walks Inめっちゃ爽やかに歌っててこっちの感情が迷子になるゼ!!

って思ってたんです。

ただ、よくよく考えると全然違うディミトリ像が浮かんできて納得できたのでここに文字で残しておきます。

・ディミトリは子供の頃から一人で生きてきた
・パレードの時アナスタシアはたくさんの人の中から自分を見つけて微笑んでくれた。

この2点を踏まえて考えた時、

親もおらず、子供の頃から悪さをして生きてきたディミトリには、自分に笑顔を向けてくれる人も、自分の存在を肯定的に認めてくれる人もいなかった。

そんな中、たくさんの人の中から自分を見つけてくれたアナスタシア。

汚くてぼろぼろの自分に微笑んでくれたアナスタシア。

ディミトリはそこで初めて人の温かい心に触れたのかもしれません。

だからこそ、街のうわさで「アナスタシアが生きているかもしれない」と聞いた時、ワクワクしてとても嬉しくて、

計画的には「女優を見つけて一攫千金!」と言っていても、

心の底では本物のアナスタシアに会える気がしていて(というか会いたくて)、

「俺は必ず見つけてやる」につながるのかな、と。

昔からお互いなぜか惹かれあっていて、最終的には運命に導かれて結ばれる伏線めいた曲なのかなあと思うととても納得がいきました。

歌の中でも

「パレードの馬車の上 恐れもなく 微笑み浮かべているような 彼女」

って言ってますしね。

本当に会えると信じている感じがします。

幼いころから苦労してたらもう少しねじ曲がりそうなもんやけど、

ディミトリはえらいロマンチストでピュアに育ったなあ・・・。

その他思ったこといろいろ

章を立てるほど中身あるわけじゃないけど言いたいことがたくさんあるので書き散らかしておきます。

・すっしぃさんの皇太后がいい!

・すっしぃ皇太后「あれが最後のさよならになるなんて思いもしなかった」←その通り!このタイミングでまどか異動は寝耳に水すぎる!!!

・ディミトリ「頭おかしいんじゃないの…!!」←かわいい!

・In My Dreams歌ってる時の真風ディミトリかわいすぎる!クッションぽんぽんしたり居心地いいとこで寝転ぶためにクッションの位置微調整したり、アナスタシアへの興味なさすぎる!

・ソラカズキ歌うま!色気すご!でもずんそらの絡みは見てはいけないものを見ている気分になったぞ・・・なんで・・・。

・「俺の姿が見えても手なんか振っちゃだめだぞ。笑顔もだめだ。」
「俺は一生手に入れることのできない人を愛し続けることなんてできないから。」
いや泣くて…。しんどいて…。まどか異動つらいて…。

・アナスタシア、皇太后に出会えなくて「裏切り者!!」っていうけどあなた計画知らんかったん?あれれ??

・フィナーレの男役群舞、みんな銀橋でてきて無事死亡。

・フィナーレのデュエダン、これでもか!!!!ってぐらい2人ともデレデレしてて(そう見える)最高が過ぎてる。

今思い出せるのはこれくらいかな。DVD発売を心から楽しみにしています。

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おわりに

ほんっっっとに良作、いや神作でした。

今の宙組の最高峰?最高傑作?集大成を観れた気がします。

そんな矢先のまどかちゃん異動はもったいないしつらいし未だに取り消しにならんかなって思っていますが、現実はそううまくいかないのでおとなしくDVD発売を待ちます。

東京公演もいよいよ8日から始まりますね!

どうか無事に幕が開いて、何事もなく千秋楽が迎えられますように。

さて!

次回は宝塚版アナスタシアと映画版アナスタシアをゆるーく比較した記事を書こうと思っています!

「思ったこといろいろ」の部分で最後から3つ目に書いた「裏切り者!!」の疑問も、映画を見るとなんとなくわかったので、これについても触れていきますねー!

それでは、


おあとがよろしいようで。

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