【備忘録】ミュージカル『マリー・アントワネット』-学べるか、過去に。

梅田芸術劇場

こんにちは。

観劇三昧OLです。

ミュージカル『マリー・アントワネット』3/7 13時公演を観てきました!
→あらすじはこちら(大阪公演特設公式サイト「story」へ飛びます)

フランス革命ものは大好きですが、2018年に初めて観た時、マチソワしたせいもあってかめちゃくちゃ疲れたのを覚えています。

今回は話の考察やら何やらよりもキャストさんそれぞれの印象が強かったので、それについての備忘録です。

それでは、

レッツゴー!

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3/7 13時 キャスト

マリーアントワネット   花總まり
マルグリット・アルノー  ソニン
フェルセン伯爵      甲斐翔真
オルレアン公      上原理生
ジャック・エベール   川口竜也

ルイ16世        原田優一
レオナール       駒田一
ローズ・ベルタン    彩吹真央
ランバル公爵夫人    彩乃かなみ

ロアン大司教      中山昇
べメール        中西勝之
ギヨタン博士      朝隈濯朗
ロベスピエール     青山航士
ダントン        原慎一郎
ラ・モット夫人     家塚敦子

マリー・テレーズ     石倉雫
ルイ・シャルル     田中誠人

荒田至法
石川剛
榎本成志
小原和彦
川口大地
扇国遼
横沢健司
りんたろう
天野朋子
石原絵理
今込楓
岩崎亜希子
大竹萌絵
島田彩
堤梨菜
遠山さやか
船山智香子
山中美奈
吉田玲奈

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マリーアントワネット*花總まりさん

ボンソワール!

第一声から拍手。

登場からの存在感がとても大きい。

なんか前見た時より顔ちっさくなってる気がしたけど気のせい??

こないだこのインスタ見た時びっくりしたんですけど、

めちゃ似てきてません…?

たぶん天国のマリー様も花總さんの舞台は何度も観てそう。

きらびやかで華やかで美しいのはもちろんなんですけど、

フェルセンといる時の乙女感がとても好きです。

前回観た時よりもしっかりオペラグラス使って見たからかもしれませんが、フェルセンに会えた時のキュルルン感というか、恋する乙女感が増していてとても可愛かったです。

特に、マリーが作らせた農園での場面。

フェルセンは一生懸命現実を訴えるものの、当のマリーは紅茶を差し出したり、ケーキを差し出したり、

せっかく会えたからもっと二人の時間を楽しみたい、そんなお説教聞きたくない、といった乙女心が如実に表れてて

わかるーーーー!!!!!

となります。

久々に会えた好きな人にお説教なんかされたくないし聞きたくない。

その後フェルセンはマリーの側近になる話も断り立ち去ってしまいます。

「王妃でなければ追いかけた…」

からの ♪孤独のドレスで心の叫びを抑えずに歌う姿に心がギュッとなりました。

民衆からしたら贅沢な苦しみですが、

マリーもマリーで必死に生きてるのだな…と。(まあもう少し現実見てほしいなとは思う)

あとは、ルイ16世が処刑されたあとの白髪マリー。

何度見ても目を背けたくなります。

あれだけきらびやかでキラキラしてたのに、一瞬で老婆のようになってしまう。

でもあの場面は、フェルセンに向ける感情とはまた別のものかもしれませんが、マリーなりにルイを慕っていたのだなと気付かされる部分でした。

フェルセン*甲斐翔真さん

この方初見でしたが

いやーーーーめちゃくちゃいい!!!

お歌に関しては、珍しくハイトーンより低音が苦手なタイプ??

でもこれから伸びそうなお声でこれからとっても楽しみです。

なにより花總さんとの声の相性がいい!

やっぱり経験値的に花總さんがリードしてるように聞こえてしまいますが、それでも2人のお声が綺麗に混じりあって、それでいて2人ともの声が聞こえるとても好みのデュエットでした。

♪私たちは泣かない がとっても好きな曲なんですけど、甲斐フェルセン自分が泣きそうになってたんですよね…。

それはずるいよフェルセン…

この曲、2幕の2人が最後に会う場面でも歌ってたはずなんですけど、♪あなたを愛したことだけがに変わってましたね。

(ここでマリーから歌う「泣かないで…」が好きやったんやけどなあ…。)(小声)

でも、何度見ても白髪マリーとフェルセンのこの部分のデュエットは涙無しでは見れないですね。

たぶん王妃でなければ、子供がいなければフェルセンと共に逃げていたかもしれません。というかそもそも捕まってない。

自分の運命を呪い、無知を知り、それでも最後の誇りは捨てないマリーの姿に涙が止まらないし、そんな思いを尊重したいけどそれでも生きて欲しいと願ってしまうフェルセンの気持ちも痛いぐらいに伝わってきて、個人的にはここが1番心臓を抉られる場面です。

甲斐さん、歌声にとてもエモーショナルな成分が入っていて(語彙力)、フェルセンの愛がビシビシ伝わってくるのがしんどかったです。

あと、甲斐フェルセンはなかなか現実を冷静に見ているなあって感じがしました。

万里生フェルセンも古川フェルセンも、もちろんマリーに忠告するシーンは説得力あるんですけど、ほんのりと漂うロイヤリティ感があるなあと、甲斐フェルセンを見て気づきました。

甲斐さんももちろんロイヤル臭はするけど、♪遠い稲妻 はマリーの恋人でも貴族でもなく、軍人さんの言葉として響いてきました。声質の問題?

あと、最後の♪マリー・アントワネット(リプライズ) 「まさか 信じられない」の部分、

2018年の古川フェルセンは今にも膝から崩れ落ちそうな感じで悲痛な叫びを歌にしていましたが(朧気な記憶)、甲斐フェルセンはどこか冷静で、悲しんではいるけどしっかり地に足を付けている感じがしました。

ロイヤリティもあるけど、軍人さんの部分もあって、現実を見つめている、そんな冷静なフェルセンの雰囲気を感じました。

個人的には2.5次元みの強いお声やと思っています。ゴリゴリ荒削りな感じ。若者の心情!みたいな歌が似合いそう(とは)

次やるロミオは頭のてっぺんからつま先までおぼっちゃまですが、♪僕は怖い、どう歌われるのかめちゃめちゃ楽しみです。

マルグリット*ソニンさん

The・革命の女。

安心安定のソニンさん。

2018年ver.の時は、ハイトーンわりと声張り上げてる感じしましたが(それでも死ぬほど上手かったし迫力あった)、今回は歌声でカツンとあててきてて、その技術に脱帽。すんごい。

あと、前よりもリアクション?演技?がオーバーになった気がします。抑揚の付け方とか。

特に、pの方向に幅が広がった気がします

小さい声。掠れてる声。

マリーを処刑したあとの

「私たちがたった今処刑台に送った人、マリーアントワネット」(意訳)

の、「マリーアントワネット」の部分なんて、声になっていなかったです。ちゃんと聞こえるけど。

だからこそリアリティが増すし、こちらに伝わってくる感情は大きなものになっていました。

同じ作品・同じキャストでも、前回から年月が経っているとやっぱり違うものになるんですね。

ただ憎み、マリーと過ごすことで知らなかった世界を知り、自分の正義をつらぬく強い女性像は変わりませんが、その合間合間にある悲しみ、孤独、葛藤など細やかな心情が2018年ver.よりも伝わってくる気がして、歌以外の部分でも鳥肌ものでした。

ソニンさんすごいなあ。

オルレアン公*上原理生さん

私、この人大好きなんです。

レミゼでアンジョルラスしてたときに初めてお目にかかり、その素晴らしいVOICEにやられました。

だんだんとイケおじ枠のお役にシフトしてきてますね…それもまたとてもいい…。

マリーが「あいつは蛇ー!」と歌う歌がありますが、理生オルレアンは冒頭からずっと蛇でした。目つきが爬虫類。鋭い。

民衆を統率している姿を見ると、元革命家なだけにこの人を信じたくなるなあ…などと考えてしまいました。実際は嫌な貴族なんですけどね、

そして!これを聴きに来たと言っても過言ではありません。♪私こそがふさわしい

2018年、吉原オルレアンの時はさすが四季出身。

言葉がクリアに聞こえて、なおかつリズムにきっちりとノッて歌っている感じがしました。ロックな雰囲気

理生オルレアンは、元の畑がオペラだからなのかもしれませんが、朗々と歌い上げている感じがしました。

自分の歌がメイン、あくまで音楽はサポートで、むしろオケを引っぱってる感じでした。同じ曲やのに雰囲気全然違ってて面白かったです。

最後のシャウトは、シャウトというより美しい裏声でしたね。

あと!

真夏の夜の仮面舞踏会の白い衣装

白よ!理生が白よ!!なんてめずらしいの!!

いつも黒か赤着てるイメージ(いやそれジャベールとアンジョルラスやん)だったので、さわやか貴族スタイルはとても新鮮でした。

あの舞台写真出して欲しい←

この仮面舞踏会の場面、理生さん以外も白い衣装来て灯り持ってほんわかしたハーモニーの音楽が流れていて、とっても幻想的な雰囲気ですよね。大好きです。

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その他もろもろ

歌の上手い人が集結するミュージカルは見ていて不安要素ないしいいですね…

ルイ・シャルル役の男の子も、お母さんと引き離される場面での叫び声がリアリティあってしんどかったです。すごかった。

やっぱりMAは全体的にしんどいですが、前回よりも冷静に観れた気がします。

立場が違えば見方も変わるし、何に苦しみを感じるかも違う。

違いを数えているばかりじゃ何も変わらないから、 お互いがお互いを理解するために「理性的」に歩み寄らなければならない。

結局「自由・平等・博愛」は沢山の血が流れたその上に成り立っていますが、過去を受け入れてそこから学ぶのが未来に生きる「人間」としての責務。

2018年ver.の時はひたすらMA2人の境遇とフェルセンの愛にずびずび泣いていましたが、2年(3年?)経って、↑ここまで考えられるようになりました。

ラストの曲「学べるか〜過去に〜」がお説教ソングとして賛否両論ありましたが、まあこれ以上どうやって締めたらいいかも分からないので、これはこれでいいかなーと個人的には思いました。

おわりに

フランス革命ものは大好きですが、あまりに無知すぎるのでいつもの考察めいた感想記事はやめてキャストさんの備忘録に振り切りましたがいかがでしたでしょうか!

フランス革命ものはあまり物語に意識を向けすぎるとメンタルの調子を崩すので、あえてキャストさんのお話を書きました。

ここでは書かなかった皆様も歌うま揃いで、贅沢な3時間でしたよ!!

さて、お次の記事はまたまた宝塚!歌劇の殿堂のレポをしようかなと思っています。

お楽しみに!

それでは

おあとがよろしいようで。

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